なぜ結露は発生するのか?家づくりで家族の健康を守る方法
結露は、人の健康や住まいに悪影響を及ぼす可能性があることをご存知ですか?カビやダニが発生し、アレルギーや気管支炎などの原因になるだけでなく、天井や壁など建材の腐敗にもつながると言われています。
この記事では、人にも住環境にとっても大敵と言える結露が発生する理由、身体や家に与えるダメージ、結露しない家づくりについて詳しく解説します。
そもそも結露とは?発生するメカニズム
結露は、空気中に含まれる水蒸気が冷えて水滴となる現象のことを言います。外が寒く室内が暖かい時に窓に水滴が付着したり、冷たい飲み物を注いだグラスに水滴がついたりするのが結露の代表例です。
結露が発生しやすい場所
- 窓やサッシ
- 浴室やキッチンの天井
- 洗面台やキッチンなどの水回り
- 家具の裏側や隙間
- クローゼットの中
- 床下
温度と湿度が関わっているため、場所や季節を問わず発生する可能性はありますが、寒い日や高温多湿の梅雨は特に注意が必要と言われています。
結露を放置しておくとどうなる?
健康被害
濡れた壁や床は湿度が高くなっているため放置しておくと、カビが生えたりダニが集まり繁殖したりします。また、繊維クズや皮膚片やフケ、花粉などのハウスダストもたまりやすくなります。それらが原因となり、アレルギー症状やぜんそくなどの気管支系疾患を引き起こしたり、アトピー性皮膚炎を悪化させたりする可能性もあります。
家の劣化
結露は目に見える場所だけではなく、目に見えない家の内側にも発生するとても厄介な存在です。結露による湿気が天井、壁や壁紙の内側、床などの建材を腐食させ、カビやサビにつながり、家を劣化させてしまうこともあります。また、湿った木材はカビやダニだけでなくシロアリも好むため、家の土台である柱にも悪影響が出ると言えるでしょう。
結露の発生を防ぐには
結露防止シートを貼る
結露が発生しやすい窓ガラスに有効なのは、結露防止シートを貼ることです。透明のシート状やプチプチのシート状、おしゃれなデザインが描かれたものがあり、インテリアの邪魔もしません。また、サッシや窓の下部には結露防止テープを貼るのもおすすめです。シートが貼れない場合は、結露防止スプレーを利用するのも良いでしょう。
こまめな換気
結露は、湿度が関係するため空気を入れ替えることも大切です。特に寒い冬は暖房と加湿で結露が発生しやすくなるため、こまめに換気をしましょう。家の構造にもよりますが、1時間に5分ほど窓や扉など2か所を開けるだけでも空気は入れ替わると言われています。湿気の溜まりやすい押入やクローゼットも定期的に扉を開け、換気しましょう。
温度差を減らす
室内外の温度差が大きいほど結露は発生しやすくなります。寒いからと言って、部屋を温めすぎたり加湿しすぎたりしないようにしましょう。
湿気を取り除く
梅雨などの長雨時期や台風などで湿度が高い時は、扇風機やサーキュレーターで空気を動かしたり、換気したりして室内の湿気を取り除きましょう。乾燥する冬場でも加湿しすぎた場合は、湿気を下げることが大切です。除湿器やエアコンの除湿機能の活用、クローゼットなど狭い空間は除湿剤を置くのも良いでしょう。
室内干しに注意
濡れた洗濯物を部屋干しすると湿度は上昇し、結露が発生しやすくなります。冬場でもできるだけ屋外に干しましょう。
加湿器のつけすぎに注意
風邪予防や肌の保湿のために加湿器を使用している人も多いと思いますが、加湿のしすぎは結露を発生させます。湿度は45%〜50%を目安とし、高くなりすぎないよう注意しましょう。朝は外気温が下がり結露が発生しやすくなるため、つけっぱなしのまま寝てしまうと大量の結露を発生させかねません。乾燥が気になる場合は、就寝時にタイマーをセットするなど工夫しましょう。
観葉植物も要チェック
花瓶に生けた花や鉢植えの観葉植物なども湿気の上昇につながります。風通しの良い場所に置いたり、部屋の換気をこまめに行ったりしましょう。
一度、カビが発生してしまうと完全に取り除くのは容易ではありません。結露を発生させないことが、もっとも有効な対策です。結露防止シートやシール、除湿剤などの結露対策グッズは、ダイソーなどの100均ショップ、ニトリやコーナンなどのホームセンター、ドラグストアでも購入できます。結露の発生場所や状況を確認しながら選んでください。
結露が発生してしまったら?
すぐに拭き取る
窓の結露はすぐに拭き取りましょう。下から上に拭き上げるのがポイントです。雑巾やタオルで間に合わない場合は、100均ショップやホームセンター、雑貨店などでも販売している結露取りワイパーがおすすめです。床やカーテンが濡れた場合は乾かすだけでなく、アルコール除菌スプレーなどでカビ予防をするのも良いでしょう。
しっかり換気
窓を開けて換気したり、除湿器やサーキュレーターを使ったりして室内の湿度を下げましょう。
結露しない家づくり
全館空調システム
1つ目は、室内の温度を一定に保ち、湿気がたまりにくい仕組みの家にすることです。外気の影響を受けにくく室内の熱も逃げにくい建材を選んだり、換気しやすいよう窓や部屋の位置を工夫したりするのも良いでしょう。
家全体の空調をコントロールする全館空調システムを導入するという選択肢もあります。健康に配慮した家づくりをする「健康太郎の家」には、室内の温度を一定に保ったまま換気ができる独自機能付きの第1種換気システムがあり、結露対策には有効です。システムを導入となるとコストが気になるかもしれませんが、毎月の光熱費の大幅カットにつながるため、長期的に見ると懐にも環境にも優しい家づくりと言えます。
窓
2つ目は、結露の発生しやすい窓への対策です。3つの方法をピックアップしました。
- 二重構造窓
- 内窓
- 樹脂フレームの窓
高気密高断熱
結露対策3つ目は、機密性と断熱性を高めることです。高気密高断熱の家づくりは、結露を防ぐだけでなく、急激な温度変化による血圧の急変動が原因で引き起こされるヒートショック、アレルギー症状やぜんそくなどの気管支系疾患の原因となるハウスダスト対策にもつながります。「健康太郎の家」には、高気密高断熱の導入に加えて、室内空気質の改善、ウイルス対応ルームの設置、消臭効果が期待できる天然木の使用など、健康にこだわった家づくりのノウハウがたくさん揃っています。
結露の発生を防ぎ長く快適な暮らしを実現
結露を甘くみてはいけません。結露により発生したダニやカビは人の健康を脅かし、家そのものを傷め劣化を招きます。しかし、結露が発生するメカニズムを理解し、適切な対応をすれば大切な家族の健康や家を守ることができます。快適で健康的な暮らしのためにも結露対策に取り組みましょう。
なお、栃木県で家づくりを検討されている方は、ぜひ「健康太郎の家」にご相談ください。結露対策に優れ、カビやダニなどのハウスダストの発生も抑える家づくりをご提案します。