BLOG ブログ

夏や冬の適した室温はどれくらい?年中快適に過ごす住まいの工夫
建築コラム
2024/03/17

夏や冬の適した室温はどれくらい?年中快適に過ごす住まいの工夫

コロナ禍を経て、住まいに求める要素が変化していると言われています。デザインや間取り、生活動線だけでなく、換気システム、湿度・温度管理など、快適で健康的な室内環境を整えることへのニーズがより一層高まっています。そこで、住まいの快適さを決める要因のひとつ「室温」について考えてみましょう。

快適さを決めるのは温度と湿度


室温は、高すぎても低すぎても不快に感じます。また、高すぎると熱中症のリスクが高まり、低すぎると血圧が上昇し脳卒中や脳梗塞を引き起こすなど、健康にも悪影響を及ぼす可能性もあると言われています。

そんな室温と切り離して考えることができないのが湿度です。湿度を10%上げると体感温度が1度上がることは知られるようになり、寒い冬は、暖房で部屋を温めると同時に加湿をしている方も多いのではないでしょうか。同じ温度でも、湿度によって快適さに違いが出ることが分かりますよね。環境省が推進するクールビズにおいても、適正な室温の目安を28度と設定し、湿度は40%以上70%以下になるよう努めなければならないとしています。

つまり、快適な室内環境づくりには、温度と湿度を適切なバランスを保つことがポイントと言えるでしょう。

適切な室温・湿度はどれくらい?


では、快適に過ごすためには何度・何%が良いのでしょうか。4つの視点で室温と湿度について見ていきましょう。

夏と冬

四季がある日本では、季節によって快適に感じる温度や湿度が変化します。温度と湿度のバランスが悪い状態、例えば高温多湿の梅雨や夏は蒸し暑く感じ、低温低湿の冬は乾燥して不快感を覚えるとされています。

<快適に過ごせる室温と湿度の目安>
夏場:25~28度 45~60%
冬場:18~22度 55~65%

就寝時

快適な睡眠を確保することは、日中の活動や健康的な生活を維持するために不可欠です。室温は25~28度、湿度50~60%が良いとされています。寝室の湿度が低すぎると肌が乾燥したり喉を痛めて風邪の原因になったり。高いと寝苦しくなり睡眠不足に陥るだけでなく、カビやダニの発生にもつながります。

子どもの適温

子ども、特に赤ちゃんは自分で体温調節をすることも、不快さを訴えることもできません。大人よりも暑さや寒さへの耐性が弱いため、注意して室内温度を管理する必要があります。

日中は25~28度を維持し、睡眠中は少し高めに設定。肌が乾燥しやすいため、湿度は50~60%をキープするのが良いとされています。温湿度計を赤ちゃんの傍に置いてチェックするのもおすすめです。ただし、服装や寝具でも体感は変わるため、冷えてないか、汗をかいてないかなど確認するようにしましょう。

ペットの適温

犬や猫の場合、夏は22~26度、冬は20~25度が適温と言われていますが、種類や大きさ、毛の長さ、健康状態や年齢によっても異なります。暑い・寒いのサインを見逃さないために体に触れたり、呼吸を確認したりしてスキンシップすることも大切です。ペットが過ごす床付近の温度、風当りや日当たりなども確認しましょう。また、獣医師やペットショップで適切な温度や湿度を聞いてみるのも良いでしょう。

室温と湿度のバランスが大切なだけでなく、過ごす人やペットによっても適温が違うことが分かりました。ここからは、快適な室内環境をつくるためにできることを紹介します。

室温を適温にする方法4選


温度と湿度のバランスを保ち、快適な室温をキープする方法を4つピックアップしました。どれも工事不要で、すぐにできることです。

エアコン

室内の温度・湿度のコントロールに力を発揮してくれるのは、何といってもエアコンです。最近は室内環境に応じて、自動で冷暖房や除湿などが切り替わる自動運転モードなどが設置されているため、快適な状態を保ちやすくなっています。より効率的に部屋全体の室温を均一にするには、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まる性質を考慮して風向きを調整したり、サーキュレータ―を天井に向けてまわし、空気を循環させるのもおすすめです。

自動運転モードは、効率よくエアコンを稼働させるため電気代の削減にもつながります。光熱費が高騰する昨今には、嬉しいポイントです。そして、エアコン使用時は空気が乾燥しがちなので、加湿器を使用するなど湿度管理も忘れないようにしましょう。

換気

同じ室温でも、湿度が高いと不快感は増大し息苦しさを感じることもあります。そんな湿度のコントロールには換気が有効です。

窓や扉を開けて空気を入れ替えましょう。対角線上にある2ヵ所を開けることで、空気の通り道をつくると効率よく換気ができます。1ヵ所しかない場合は、サーキュレーターや扇風機を使ったり、換気扇をまわしたりしましょう。

カーテン

窓は室内環境に大きな影響を与えます。ガラスからも伝わる冷気は温度を下げ、窓から入る日光は室内の温度を上げる原因となります。

そんな窓への対策には外からの冷気を防ぎ、室内の暖気を逃がしにくい保温効果のある防寒カーテンがおすすめです。また、窓から入る熱を反射する遮熱カーテンや室内外の熱の移動を遮断する断熱カーテンを取り付けたり、窓よりも少し大きめサイズを選び、床までつくような長さにしたりするのも良いでしょう。

食事や飲み物

季節の変わり目など、エアコンを使うほどではない時は、自分の体を温めたり冷やしたりする方法もあります。

体を温める食材:生姜・唐辛子・たまねぎ・にんにく
体を冷やす食材:きゅうり・トマト・なす・大根

食事や飲み物で工夫するだけでなく、暑さ対策には首の付け根・わきの下を冷やし、寒い時は首・手首・足首を温めるのも良いと言われています。

少しの工夫でも温度や湿度はコントロールできます。できることから取り入れてみてください。

快適な温度と湿度を維持する家づくり


地震大国の日本では、快適な室温よりも、耐火性や耐震性能を重視する家づくりが中心でした。これから家を建てたりリフォームをしたりするなら、頑丈なだけでなく、快適な室内環境を維持する機能やシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

高気密高断熱

断熱材や気密テープを使用して屋根や壁、窓枠や床などの隙間をしっかりと埋め、外気の侵入を最小限に抑える機密性と、断熱素材を使用することで室内の温度変化を防ぐ断熱性を兼ね備えた「高気密高断熱」の家は、快適な室内環境づくりに特におすすめです。

外気温や湿度の影響を受けにくくなるため、夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内環境を確保しつつ、エネルギー使用量を抑えることもできます。

24時間換気システム

家の中の空気を24時間自動的に循環させて入れ替える仕組みが「24時間換気システム」です。

きれいな空気をキープするだけでなく湿度のコントロールにも力を発揮。建材などに含まれる化学物質が原因で発症するシックハウス症候群の予防や、アレルギーの原因となるカビ・ダニが発生しやすくなり結露対策にも有効とされています。

全館空調

廊下や階段なども含めた建物全体を一括して管理し、温度や湿度を均一に保つ冷暖房機能「全館空調」は、快適なだけでなく健康にも良いとされています。

ヨーロッパでは、暖かい家に住むことは人権であるという考えのもと、最低室温は18度以上でなければならないと法令で規定されていたり、日本のある調査では、室温18度未満の住宅に住む人と18度以上の住宅に住む人では、健康診断の結果にも差が出ていると発表されるほど、室温が健康に大きな与えることが分かっています。

シーリングファン

吹き抜けや天井が高い家なら「シーリングファン」を設置してみてはいかがでしょうか。

シーリングファンは、天井に取り付けるサーキュレーターで、部屋全体の空気を動かすことで室温を均一に保ってくれます。空気の流れも良くなるため、換気不足が原因で発生するカビや結露防止にも効果的で、見た目もおしゃれなのでインテリアとしてもおすすめのアイテムです。

住まいの工夫で1年中快適に


四季があり、昼夜で気温や湿度に変化がある日本。年配の方も赤ちゃんも、ペットも。家族みんなが年間通して快適に過ごすには、室内の温度や湿度コントロールが重要と言えるでしょう。エアコンなどの家電を上手に使ったり、カーテン選びなどインテリアを工夫することでも実現することはできますが、より効率的で快適に、健康的で省エネ性能にも優れた家づくりには、高気密高断熱、全館空調、24時間換気システムといった設備を導入するのも良いでしょう。

「健康太郎の家」には、家全体がほぼ一定の温湿度を実現する特許技術「健康な空調管理システム」があります。栃木県で家づくりを検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

一覧へ戻る

お問い合わせ・資料請求

健康な空気管理システムに関する疑問やお見積りは、
こちらからお気軽にお問い合わせください。

028-651-3300
お問い合わせ・資料請求
夏や冬の適した室温はどれくらい?年中快適に過ごす住まいの工夫
賃貸各種手続き